ガールズバンドはどう変化してきたか?
「最近、とくにガールズバンドと言われるものもの
存在感が増してきている。
しっかりとした演奏ができて華があり
独特の世界観を持っているガールズバンドは
注目を浴びるものだが・・・
草分け的存在のガールズバンドから現在活躍中のものまで
どんなふうに変化してきたかをまとめてみた。
①.80 年代カリスマSHOW-YA
②.プリンセスプリンセス
③.90年代~楽器をあまり弾かないが一時的に大ヒットしたバンド
④.2000年代チャットモンチー現る
⑤.2010年〜新世代ガールズバンド
⑥.これが求めているガールズバンドの姿だろうか・・・
①.80年代のカリスマ/SHOW-YA
80年代は、世はバンドブームだった。
その頃に活躍した
女性だけのメンバーによる
メタルバンド。
1985年にメジャーデビューした。
ガールズバンドとして
先駆けになった。
この頃にレベッカが
フレンズでヒットを飛ばした。
レベッカのボーカルは女性だが
バンドメンバー全員が女性ではなかったので、
ガールズバンドの枠づけにいは入れられない。
この時代は、
まだガールズバンドというステイタスは薄く
女性メンバーが一人抜けると
そこに女性の演奏者を見つけるのは
なかなか難しい話になるのだ。
女性5人で作ったバンドは、
この時代にして
本当に
よく頑張ったと思う。
今、聴いても、素晴らしい。
他、「私は嵐」など名曲がある。
②.プリンセスプリンセス
彼女たちの後に出てきたのが
1983年から活動していたが
この
プリンセスプリンセスというバンド名に
改名したのが
1986年。
1987年に初のシングル曲をリリースしたが
作曲はメンバー外によるものだった。
それ以降は、
メンバーで作詞作曲をしていくようになる。
以後、CM曲に起用されたり
テレビドラマの主題歌を担当したりしながら
少しずつ知名度を上げ・・・・
1989年
「ダイヤモンド」がついにミリオンセラーとなる。
そして、このダイヤモンドのB面が
「M」
それからは、
加速的に注目度を集めていった。
1994年頃から
メンバーは次第にソロ活動を始め出す。
また、バンドの方向性もだんだん揃わなくなってくる。
そして、1996年
解散となった。
このバンドは、
沢山のヒット曲を産んだ
ただし、スタジオでの音源は
スタジオミュージシャンによるものだったという事。
そういう意味では
ガールズバンドではあるし
作詞作曲もバンドで行ったが
演奏については
さほど拘っているわけでもなかった?
とりあえず、
一世を風靡したガールズバンドだったし
多くの名曲を残し、成功したガールズバンドだった。
大衆性がある曲は、
幅広い層からの支持を得たが、
そこに成功の鍵があったと思う。
音楽性の拘りをどこに持つか…
どこからフォーカスするか……
それによって
全く変わってくる。
バンドは勿論、演奏にこだわるべきであり
その視点から見れば
SHOW-YAとは別の次元になるだろう。
ただし、
いかにすれば
多くの人の心を掴むか
という面では
国内で一番成功したのかも
しれない。
③.90年代~
楽器をあまり弾かないが?大ヒットしたバンド
1999年には
ホワイトベリーがデビューした。
「夏まつり」は有名。
今、聴いてもすごくいい曲だと思うが、
破矢ジンタ作曲作詞のJITTERIN’JINNの「夏祭り」を
カバーしたものである。
なんと、小学生のときから
結成されていたバンドだったらしい。
メンバーの大学進学を機に
解散の方向になった。
似たバンドではゾーン(zone)がある。
もともとはボーカル&ダンスユニット。
「secret base~君がくれたもの~」が
ドラマの主題歌となり大ヒットした。2001年〜04年の活動。
ただし、
ガールズバンドの部類に当てはまるか微妙である。
楽器はただのパフォーマンスとして持ってるだけで
「バンドル」などとも言われた。
3rdシングルでは、本格的に楽器演奏もしつつあった。
しかし、自分たちで作詞作曲をしていないので
音楽性としては、評価の対象にならない。
この二つのバンドは同時期だったので
よく比較された。
ガールズバンドの定義として
自分たちで作詞作曲して演奏するという形だと
思っているので
これらのバンドは、
後のガールズバンドへの
橋渡し的な存在だったかと思う。
とりあえず魅力があり、売れた。
④.2000年チヤットモンチー現る!
1997年にはブリリアントグリーンが、
2002年にはシャカラビッツがデビュー。
女性ボーカリストとして
なかなか魅力があり
いい曲を歌っていて
今聴いてもいいいと思うのだが、
しかし、
メンバーに男性が混じっているので
今回のテーマである
ガールズバンドには入れる事ができない。
そんな中、
自分たちで作詞作曲して演奏する
本物のガールズバンドが姿を見せた。
2000年 チャットモンチーのデビューだ。
そして、
大きな影響力の残し2018年には解散となった・・・
そういえばこんなバンドもあった。
中ノ森バンド。
ボーカルが魅力的。
ただしこのボーカリストはファッション雑誌などに
とりあげられたりしたので
音楽性への拘りはどうだったのだろう。
メンバーが作詞作曲できるが
メンバー外にも依頼していたので
正統派ガールズバンドの中に
入れるのはやはり微妙。
2005年にデビューして
2008年には解散してしまった。
この曲。
とてもいい曲だが、
作詞作曲は、彼女たちのものではない。
ものすごく魅力はあって
演奏も頑張ってる。
その上、
作詞作曲というクリエイティブな活動まで
自分たちでやる。
そんなガールズバンド、
ありそうでない。
2000年にデビューした
本格派スリーピースロックバンド
大きな存在感だった。
しかし、これもまた
ドラマーが男性なので
ガールズバンドの部類には入らないことになる。
そんな中、08年にメジャーデビューした
SCANDAL(スキャンダル)は、
衝撃的だった。
演奏のパフォーマンスに惹きつけられた。
自分たちで作詞作曲しているのもいい。
ベーシストのトモミは、
演奏する姿が魅力的で
個人的に気に入っている。
デビュー曲「DOLL」
初期はシンプルな演奏ではあるものの
完成されていると思う。
「夜明けの流星群」
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2008年にメジャーデビューした
彼女らも
自分たちで作詞作曲している曲が多い。
なかなか頑張ったと思う。
立派なガールズバンドと言える。
しかし、2013年解散。
知名度となるとどうだろう・・・。
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総合的には
スキャンダル
この二つのバンドが
本格的な音楽性を目指した
ガールズバンドとして
2000年以降の流れを作ったと言える。
⑤.2010年〜新世代ガールズバンド
2007年に頃より活動して
2010年にデビューした
ねごと。
メンバーは4人。
ボーカルがキーボードを
しているのが特徴的。
メッセージ性があって
いい曲を歌っている。
コーラスが入り
いいグルーヴを作っている・・・・
話題に上がったりはしたが
実力にわりには
そこまで大きくは売れなかった。
2019年、解散。
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2010年結成
チヤットモンチーや
などのコピーをしていた。
このバンド名を聴いて
サスケの「青いベンチ」を連想してしまった。
が、全く関係ないようだ。
本当は怪獣公園にするはずだったが
同じ名前があった為に変更。
メンバーは4人
ギター、上手い。
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ЯeaL
バンド名がすごく良いと思った。
Rを反転させているのは、
表も裏もリアルな姿を見せる事を表す。
「Я」は、ロシア語で「私」の意味。
これは、よくできているバンド名だ。
メンバー3人。なかなかハードなロック。
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特に実力があるガールズバンドは、
この2つ↓のバンドだろうか。
2012年 SHISHAMO
2018年 ハンプバック
メジャーデビュー。
どちらも音楽性、オリジナリティがあり
大衆性のある曲を作っている実力派ガールズバンド。
これからに期待できる!
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⑥.これが求めているガールズバンドの姿だろうか・・・
では、最後にこのガールズバンドの話を。
1981年に結成した
息が長く、いまだ活動している。
世界的な評価が高いようで
アメリカでブレイクしたガールズバンド。
ニルバーナ(アメリカのカリスマ的ロックバンド)の
カート・コバーンが絶賛したということで
注目された。
↓カーペンターズのカバーだ。
これだけ長い期間、
活動を続けるガールズバンドの存在。
あまりにも先をいきすぎた、すごいバンド。
音もしっかりしている。
クリエイティブでオリジナリティに溢れている・・・
特にスイーツのタイトルが多いのだが
甘いものが好きだからという。
女子ならではの感性。
なんでも歌になるってことなんだなぁ。
今までご紹介してきて
お分かりの通り
作詞作曲から演奏まで
すべて自分達で頑張る
本格的なガールズバンドとなると
なかなか長くは続かないのに
25年以上も・・・
四半世紀もバンドを続けるなんて。
彼女たちいわく。
「女でもなく、男でもなく
人間として音楽をやりたい」
これこそ、みんなが求めている本来のガールズバンドの姿ではないだろうか。
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