ミスチルヒストリー 隠れ名曲 アーティストとしての真髄
さてさて
ミスチルの3枚目アルバム
「バーサス」のつづき。
Replayの後に続くのは
この曲。
ミスチルの中では
かなりマイナーな曲に入る。
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1Another Mind 2メインストリートに行こう 3 and close to you
4 Replay 5マーマレード・キッス 6蜃気楼 7逃亡者
8LOVE 9さよならは夢の中へ 10 my life
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マーマレードキッス
マイナーと言われているものの
そうかなと
思ってしまう。
けっこうこの曲、
気に入っている。
ギター弾き語り曲
という感じ。
マイラブ~♪と
高音になるところが
すごいいい感じなのだ。
歌詞的には
今のこの梅雨時期に
ぴったりだ。
雨にも、
ザーザー降りとか
小雨とか
天気雨とか
いろいろあるけど
この雨は
しっとりと降る雨という感じ。
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1Another Mind 2メインストリートに行こう 3 and close to you
4 Replay 5マーマレード・キッス 6蜃気楼 7逃亡者
8LOVE 9さよならは夢の中へ 10 my life
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蜃気楼
明るい曲の順番のはずだが・・・
ここは例外?
それはさておき
この蜃気楼は、
クオリティが高い。
この手の
ミスチルの曲は
もう癖になる。
作詞 桜井和寿
この曲には
古い映画のタイトルが
いくつか出てくる。
「きちがいピエロ」
これは、有名な映画。
勝手にしやがれ、の
ジャン・リュック・コダール監督の映画。
退屈な結婚生活を抜け出し
昔の恋人に出会うが
その翌日に男の死体を発見する。
逃げまくるのだが
その昔の恋人に裏切られる・・・
そんなストーリー。
そして
「狂った果実」(日活)
これは邦画。
石原慎太郎の小説だった。
東京都知事だった
あの石原慎太郎だが
純粋な音楽として
ここは、政治とは切り離したい。
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というわけで・・・・
何か
「きちがい」とか
「狂った」とか・・・
そういうイメージが
連想されて
狂気的な曲だなと思う。
それと、
桜井さん、肝が座っていると思うのだが
コンプレックスについて
書かれた歌詞である。
打たれても痛みすら
感じなくなっている、なんて
部分は
色気を感じさせる。
これまでの桜井さんは、
爽やかな少年的な曲が多かったが
この辺りからは
全てを超越している。
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この曲をイメージづけているのが
ベースの渋い低音。
ポップス調の曲では
あまりベースを意識することがなかったが
小林氏との共作をきっかけに
ベースの存在感が
大きくなったかと感じる。
ミスチル曲のベースの中でも
この曲は好きという人が多い。
この曲、本当に
ちょっと
カッコよすぎるな。
ブラックミュージックっぽい。
間奏のサックスがまた
ドラマチックだ。
今のミスチルの曲も好きだが
このタイプの曲、強烈な引力を持っている。
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曲もいいのだが、
この曲に乗せる歌詞が
また優れている。
このような
美しい日本語で表現できる
アーティストは
そんなにいない。
どこかで聞いたことのある
美辞麗句を並べたり
使い古されたような
言葉を真似したり
そういうのはよくあるが・・・。
夢は一歩外せば虚構さ
なんて
こんな表現、
そうそうは書けない。
表現したかったものの
深さが
どれくらいなのか・・・
きっと
言葉は・・・
その一言をそのまま書けば
むしろ伝わらない
という事がある!
言葉は、難しい。
言葉にした時点で
もう別のものに
なってしまう。
もどかしさや
苦しみ・・・
それを表現するのに
これだけの言葉を探し、
音で表す。
それでも
まだ伝えられないだろうから
ああやって
全身全霊で
腹の底から歌っている
あの姿に
釘付けになる。
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というわけで、
この2曲は
それまでの桜井さんとは違う一面を
感じさせる曲だ。
特に蜃気楼に関して
そのサウンドは
全くそれまでの
ミスチルにはなかった色。
こんな曲が作れる桜井さんに
嫉妬さえ覚える。
まさに、隠れ名曲と言える。