ジミ・ヘンドリックス 天才と呼ばれた理由
メジャーとして活動したのは、
たったの4年間だった。
しかし、とんでもないレベルで
ミュージシャンたちに影響を与えた
ギターリスト。
通称 ジミヘン
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あの世界3大ギタリストの一人である
エリッククラプトンが
こう言うのだから・・・
どれだけすごいか
分かるだろう。
「僕とジェフ・ベックが
2人がかりでいっても
ジミには、
かなわないだろう」
それだけでなく、
クラプトンも
「別次元」
「かなわない」
「ギタリストを辞めようと思った」
とも言っている。
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勿論、
派手なパフォーマンスは
目にとまるが
基本的にブルースやR&B
プラス、
ジャズコードやスケールが
加わる。
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とはいえ、
驚くことに
難しいと言われる
ジャズを取り入れているものの
実は、
楽譜はほとんど読めず
音楽理論も分かってなかったようだ。
始めは、
無名のバックミュージシャンだった・・・・・
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右利き用のギターを
逆にして弾いた。
遊び心?
そうだとしても
普通は、やろうとも思わない。
ここまでは分かる。
しかし、
歯でギターを弾くとか
背中でギターを弾くとか・・・
全く想像の域を超えている。
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ところで、
実は、
「背中弾き」に関しては、
ジミヘンより前に
T.ボーン・ウォーカー
というギタリストが
やっていた。
という人がやっていたらしい。
どちらも、
話題になったのは、
ジミヘンがやってからだったが。
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ジミヘンコード
という独特の和音がある。
ちょっと音楽理論的な話になるので
この先は、
なんとなく飛ばし読みして頂ければ幸いかと思う。
ジミヘンコードは
ルートの音に対して
構成音の中に
3番目を半音高くした音と
9番目を半音高くした音(実は「10番目を半音低くした音」と同じ。
しかも、これはオクターブ下の「3番目を低くした音」とも同じ)
この二つが入る。
でも、
和音(いわゆる、お団子3つのこと)は、
ふつう
3番目の音が
そのコードを
メジャー(明るい)なのか
マイナー(暗い)なのかを
決めている。
だから
3番目の音に
メジャーとマイナーの両方があると
一体それは、
どちらのコードなのかが
まず分からない。
音楽上、ふつう、それってない。
明るいんだか
暗いんだか
訳が分からない。
そう。
不協和音のように見える。
しかし、
実は、うまいことずらしていて・・・
これも理論上では
納得できる裏付けもある。
ただし、ジミヘンは、
これを感覚として見出したようだ。
本当に単なる不快な不協和音もあるが
それとは別なのだ。
不思議とカッコいいのだ。
不安定で決してピタッとおさまるわけではないけど
不思議とどこに当てはめようと思えば
確かに当てはまる。
そんな響き。
こういう不協和音は、
人の感情に訴える力がある。
考えてみれば、
人間って、
嬉しいけど、哀しい。
辛いけど、楽しい。
そういうの、絶対、あるよね。
教科書には書いてないこと、
でも大事なこと、
世の中、いっぱいある。
学校では、教科書が基本だったけど
本当の社会では、動く人間が相手。
世の中は、
変わっていくんだから。
理論だけでは、通用しない。
そういう部分を表現したジミヘンって
天才というか、神の域にいる。
意味もなく奇をてらっていたわけではないだろう。
無名だったジミヘン。
自分の持っているものを
なんとかして見てもらいたかった。
また、ギターは
決められた通りでなくても
精神を研ぎ澄ませば
いい音、悪い音を
判断できるんだよ・・・・
どうにでも
自由に演奏できるんだよ・・・と、
そういうメッセージを
伝えたかったのではないかな。
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単に滅茶苦茶に弾いているのではなく
ある基盤の上に
ルールが
存在している。
ジミヘン自身もこう言っている。
「僕にとって音楽が宗教なんだ」
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